【不妊治療体験記_07】体外受精に進む上で”仕事と治療の両立”をどう考えるか

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不妊治療体験記

体外受精のステップに進むかどうか…決断するまでに不安なこと・悩むことってたくさんありますよね。
特に、フルタイムでお仕事をされている方にとって、体外受精へのステップアップはかなり高いハードルだと思います。

わたしの場合は、不妊検査ドックの結果発表で「早急に体外受精に進む必要がある」と言われました。

不妊治療専門病院に通うとしても、
タイミング法からスタートして、ダメなら人工受精もしてみようかな~

正直、このくらい軽い気持ちで病院初診に向かったわたしにとって、「いきなり体外受精」と言われて、ものすごく戸惑いました。

  • 体外受精に進むかどうか迷っている方
  • 体外受精にチャレンジしたいけど仕事と両立できるか不安な方
  • どうすれば仕事と体外受精を両立できるのか、悩んでいる方

体外受精に進む上で悩んだポイントや、実際にどう行動したか、わたしの経験談が何かしらのきっかけになったら嬉しいです。

体外受精に進むことになったときの気持ち

不妊ドックの結果、AMHが0.84=42歳以上相当・クラミジア陽性・ビタミンD欠乏と、
衝撃的な結果だったわたし。

↓検査結果の詳細はこちらの記事をご覧ください↓


朝一番に病院へ検査結果を聞きに行き、1時間ちょっとで終わったため、
急いで会社に向かえば午前の仕事に間に合う時間。

それでも、どうしてもまっすぐ会社に向かう気持ちになれず、
新宿駅のドトールで放心状態のまま、何度も検査結果用紙を見直しました。


止まらない涙でぐちゃぐちゃになった顔を、ハンドタオルで覆ってごまかしながら、
自己嫌悪でひたすら自分を責めました。

「なんで私のからだは普通じゃないんだろう」

「何がいけなかったんだろう」

「女として、人間として、無価値なんじゃないか」

軽く1時間は泣き続けたでしょうか…(ドトールで笑)
ひとしきり自分を責めてネガティブな感情を出し切ったら、ちょっとずつスッキリしてきました。

わたしの気持ちの切り替え法は、
思いっきり自分のネガティブな気持ちに向き合って、

涙を流してスッキリすること(*´ω`)

ちゃんと向き合わないと、いつまでも引きずっちゃうので(*´ω`)

とことんネガティブな気持ちに向き合ったあと、
「変えられないことは悩んでもしょうがない。前に進むために何が必要か考えよう」
と思考を次の段階に進められるようになりました。

仕事と治療の両立をどう考えるか

「前に進むために何が必要か」と考えたとき、
一番最初に壁になると思ったのが、「仕事と治療を両立をどう考えるか」です。

不妊治療と仕事の両立は、いろんなパターンが考えられると思います。

  1. いままでの仕事のやり方/割くパワーを変えず、不妊治療を上乗せする
  2. 不妊治療に割かれる時間分、仕事のやり方を見直し、限られた時間でも同じパフォーマンスを出せるように工夫する
  3. 不妊治療を優先し、仕事にかける時間もパワーも減らす(パフォーマンスは下がること前提)
  4. 仕事を辞めて、不妊治療に全集中する(両立をあきらめる)

社会人生活15年、仕事大好きで超がつくハードワークを自ら望んでやってきていたわたし。

やりがいのある仕事を精一杯やって、成果を出して、認められることに「誇り」を持ってきて
それ以外の生き方を考えたことがなかったし、仕事以外の選択肢(プライベート)を優先させることを「逃げ」のように感じていました。

いままでの私だったら、間違いなく1の方法を取ろうとしていたと思います。
自ら望んで、努力すれば、仕事もプライベートも理想通りに叶えられると思っていたから。

ただ、「努力しても、妊娠できないかもしれない」という現実を突きつけられた今、
「とんでもない思い上がりをしていた」と気づき「自分の価値観の大前提」が大きく崩れたのを感じました。

「今」の優先順位を決める


目の前の仕事・自分の今後のキャリアと、不妊治療・子どもを産んで家庭を持つこと

「今しかできないこと」は何なのか

「今しないと叶わない」のはどっちなのか

そう自分に問うてみたとき、自然と「不妊治療を優先させたい」と感じました。

キャリアを諦めるんじゃなく
一時的に優先度を変えるだけ
それは逃げではなく
人生をロングスパンで見た時の最適解

ここまで築いてきたキャリアを中断させることに対するプライドや悔しさも、
仕事よりプライベートを優先させることに対する「逃げ」の感情も、
「ロングスパンで見たときには、取るに足らない、小さなこと」と腹落ちできた。

自分の感情にとことん向き合ったからこそ出せた結論だったと思います。

実現するために必要な条件を考える

目の前の仕事より、不妊治療を優先させたい。

これを実現させるために、何が必要なのか。
見直すべきは「働き方」と「仕事内容」だと思い、一度自分の仕事と現状を棚卸してみました。

働き方

・1日の労働時間は平均14時間(8時~22時)
・繁忙期は24時越えでタクシー帰り
・繁忙期は土日祝日も半分は出勤になる可能性高い
 →睡眠時間は4~5時間
 →朝ごはんは食べない(時間がない)
 →昼休みはほぼなし、あっても10分。昼食はダッシュでコンビニおにぎりをかじる
 →夜ごはんは23時~24時に、コンビニ弁当orデリバリー

仕事内容

・採用面接やイベントの司会など「絶対にずらせない予定・自分がいないと回らない予定」が多い
・自分の仕事だけでなく、部下10名のマネジメント


客観的に考えて、この働き方では体外受精の為の通院はもちろん、
そもそも妊娠するためのからだ作りには不向き(というか絶対ダメ)

大前提で、3食栄養のあるご飯を食べ、お風呂はお湯に浸かり、最低でも6~7時間の睡眠をとるくらいの人間的な生活は最低限確保したい(*´Д`)

19時には退社し、夜ご飯を自炊する時間を確保したい

その上で、体外受精となれば、通院の回数もスケジュールも不確定。
仕事で「絶対にずらせない予定・自分がいないと回らない予定」が多いと、迷惑をかけてしまう。

「自分の都合でスケジュールをずらせない&急遽代打をお願いし辛い仕事」
から外れざるを得ない

フルパワーで働けるならともかく、パワーを抑える中で、10名のマネジメントは自信がない。

自分の後任候補の2名のマネジメントに集中し、それ以外のメンバーのマネジメントは2名に任せたい

職場(上司)に伝えるべきかを考える

自分なりに働き方・仕事内容への要望が整理できてきたところで、
「この要望を叶えるために、何を、どう伝えるべきか」を考えました。

不妊治療を始めることを職場に伝えるかどうかは、とてもデリケートな問題だと思います。

個人の問題

・最高レベルにプライベートな話だし、誰にも知られたくない
→「妊活・不妊治療をしている」女性を世間がどういう目で見るか、ネガティブなイメージがある
→「自分の体に問題がある」ことを自分で認めたくない&知られたくない
→周りの人に必要以上に気を使われたくない

会社の問題

・妊娠/出産を考える女性に対して、会社がどう捉えるか不安
→仕事に対する意欲が低いと思われる可能性がある
→評価、将来的なキャリア(役職や仕事内容)が閉ざされる可能性がある
→一緒に働くメンバーに迷惑がられたり、受け入れられない可能性がある

働き方の要望を叶えてもらえる可能性があるというメリットがある一方で、
上記のような問題が起こるデメリットも大きいです。

会社の問題に関しては、業種・会社の規模・風土・上司や他の社員の性格タイプ・仕事内容によっても変わってくると思いますし、正解のないテーマだと思います。

特に、『いままでの仕事のやり方/割くパワーを変えず、不妊治療を上乗せする』方法で不妊治療との両立を考えている方にとっては、デメリットの方が大きいかもしれません。

わたしの場合は、『不妊治療を優先し、仕事にかける時間もパワーも減らす(パフォーマンスは下がること前提)』という、会社の理解を得ないと実行できない要望だったので、上司への相談は必須だと思いました。

上司へ相談する上で意識したのは以下です。

  • 不妊治療にかかるパワーを「数値・背景」と共に具体的に伝える
  • 希望する「働き方」を具体的に伝える
  • その上で「できる仕事」「できなくなる仕事」を具体的に伝える
  • 「できなくなる仕事」をカバーする方法論を具体的に提案する
  • 「自分の意志」を明確に伝える

実際に上司にどう伝えたのか、上司の反応はどうだったのか?
次回の記事で詳細を書いていこうと思います!

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